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コンビニ人間/年代流行

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コンビニ人間
  • 発売日:2016年7月27日
  • 著者: 村田沙耶香
  • 出版社:文藝春秋
  • ジャンル:
  • ページ数:160ページ

【解説】
36歳未婚女性、古倉恵子。大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。これまで彼氏なし。日々食べるのはコンビニ食、夢の中でもコンビニのレジを打ち、清潔なコンビニの風景と「いらっしゃいませ!」の掛け声が、毎日の安らかな眠りをもたらしてくれる。ある日、婚活目的の新入り男性、白羽がやってきて、そんなコンビニ的生き方は恥ずかしいと突きつけられるが…。「普通」とは何か?現代の実存を軽やかに問う衝撃作。第155回芥川賞受賞。

【あらすじ】

ヒロイン古倉恵子は三十半ばだが、正規の就職をせずに大学時代に始めたコンビニのアルバイトを続けている。
子供の頃から変わり者で人間関係が希薄、恋愛経験も皆無だった古倉は、コンビニで仕事を始めたことをきっかけに周囲の人たちの真似をしたり妹の助言に従ったりすることで普通の人らしく振る舞う方法を身につけ、この経験をこれまで世間一般の人間の規格から外れていた自分が初めて「人間」として誕生した瞬間と位置づけていた。以来古倉は私生活でもそのほとんどを「コンビニでの仕事を円滑に行うため」という基準に従って過ごしつつ、なんとか常人を演じ続けてきた。しかし、加齢やそれに伴って周囲からの干渉が増えたことによりそのような生き方は徐々に限界に達しつつあった。
そんな時、古倉はかつて就労の動機を婚活だとうそぶき、常連の女性客につきまとい行為を働いて解雇された元バイト仲間の白羽という男と再会する。ひょんなことから白羽と奇妙な同居生活を始めることになった古倉は、それを「同棲」と勝手に解釈して色めきたった周囲の人たちの反応に若干の戸惑いをおぼえつつも冷静に彼らを観察し、白羽との関係を便利なものと判断する。
やがて古倉は白羽の要求によりコンビニを辞めて就活を始めることになる。しかし、面接に向かう途中でたまたま立ち寄ったコンビニで、自身の経験から図らずも店の窮地を救った彼女は、コンビニ店員こそが自分の唯一の生きる道であることを強く再認識し、白羽との関係を解消してコンビニに復職することを心に誓うのだった。

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