屍者の帝国/年代流行
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- 発売日:2012年8月24日
- 著者:伊藤計劃
- 出版社:角川書店
- ページ数:394ページ
【解説】
日本SF大賞作家×芥川賞作家が挑む渾身の書き下ろしエンタテインメント長編。第33回日本SF大賞・特別賞、第44回星雲賞日本長編部門受賞。
【あらすじ】
蘇生屍体の使役が一般化して屍体不足にまで陥っていた19世紀末のロンドン。従軍医師を志す医学生ワトソンは、指導教官セワードとその師ヘルシングの紹介で、政府の諜報機関に所属する人物「M」と面会し、アフガニスタンでの諜報活動を依頼される。その目的は、屍兵部隊と共にロシア軍を脱走してアフガン北方に「屍者の帝国」を築いた男カラマーゾフの動向調査だった。
傾き者の軍人バーナビー大尉と記録専用屍者フライデーと共にアフガン奥地を目指すワトソン。そして辿り着いた「屍者の帝国」で彼らを待っていたカラマーゾフが語ったのは、かつてヴィクター・フランケンシュタインの創造した最初の蘇生屍者、北極海に消えた筈の「ザ・ワン」が生存し、人造生命創造の秘密の記されたヴィクターの手記がその懐にあるという事実だった。
手記と「ザ・ワン」の行方を追い、明治維新後の日本、南北戦争後のアメリカと彼らの旅は続く。そして還り着いたロンドンで彼らを待っていた「ザ・ワン」の口から語られる真実とは。