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ベルカ、吠えないのか?/年代流行

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ベルカ、吠えないのか?
  • 発売日:2005年4月22日
  • 著者:古川日出男
  • 出版社:文藝春秋
  • ページ数:344ページ

【解説】
4頭の軍用犬とその子孫たちの姿を通じ、戦争の世紀としての20世紀を描く。

【あらすじ】
1943年、北洋・アリューシャン列島。前年に占領したアッツ島の守備隊2500人が玉砕し、米軍に島を奪還された日本軍は、第2の悲劇回避のためにキスカ島から撤退した。
このとき、キスカ島に置き去りにされた軍用犬、北、正勇、勝、エクスプロージョンの4頭は、捨てられた事実を理解し、無人になった島で、純血のシェパード犬同士の正勇とエクスプロージョンが交配する。
地雷で爆死した勝を除く3頭は、やがて上陸してきた米軍に拾われ、生まれた子犬と計7頭で島を離れた。船酔いでうつ症状となった北はアラスカに移り、犬橇チームのリーダー犬になる。正勇、エクスプロージョンと子犬たちは、軍用犬として米軍のために働き、マリアナ諸島、フィリピン、硫黄島、沖縄の前線で1頭を残して戦死した。
正勇・エクスプロージョンの血を継ぐ1頭と、アラスカの北を始祖とする犬たちは交配と混血を繰り返し、繁殖した無数の犬は、世界中へ拡散していく。犬たちが拡散した世界は、第2次世界大戦、朝鮮戦争、米ソ冷戦下の宇宙開発競争、ベトナム戦争、アフガン戦争と続く「戦争の世紀=20世紀」だった。
ロシアの宇宙開発において、有人宇宙飛行に先駆けて宇宙に行ったのは、予圧服を着用した犬、ベルカとストレルカの2頭である。そして1990年代、犬たちを巧みに操る1人の老人と、人質としてロシア・マフィアにとらわれた日本人のヤクザの娘との間に、交流が生まれる…。

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