犯人に告ぐ/年代流行
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- 発売日:2004年7月1日
- 著者:雫井脩介
- 出版社:双葉社
- ページ数:367ページ
【解説】
第7回(2005年)大藪春彦賞受賞。2004年度週刊文春(ミステリーベストテン)第1位。2004年度週刊現代(最高に面白い本)第1位。
【あらすじ】
ノンキャリアながら警視として、神奈川県警本部管理官の地位にあった、主人公 巻島史彦は、とある誘拐事件の捜査ミスの責任を負わされて捜査会見を行うが、上層部の指示により過失を一切認めなかったため、マスコミの激しい攻撃に晒された事から逆切れし、足柄署に左遷された。
6年後、「バッドマン」を名乗る犯人による連続幼児誘拐殺人事件の捜査が難航。警察や自分に批判的なマスコミ関係者を嘲弄するメッセージを送る犯人に対する世間の怒りは、警察に対する非難となって現れていた。この事態に危機感を持った県警上層部は、捜査責任者がマスコミを通じて目撃情報を求めると共に、犯人自身に呼びかける「劇場型捜査」とも言うべき起死回生の策を取ることとし、巻島がその責任者として呼び寄せられる。
巻島はニュース番組に出演し、犯人に同情するかのような発言をしてメッセージを求めるが、数百通もの自称「バッドマン」からの手紙が寄せられるものの、犯人しか知らない情報を記載したものは一つとしてなかった。世論は犯人を英雄視するものとして批判、「特ダネ」をもらえなかったマスコミもこれに同調。巻島は、捜査本部においても孤立。試みは失敗に終わったかに思われた。だが、ついに「バッドマン」本人からのものと思われる手紙が届き、事態は思わぬ展開を迎える。