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一路(上・下)(文庫本)/年代流行

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一路(上・下)
  • 著者:浅田次郎
  • 発行日:2013年2月22日
  • 出版社:中央公論新社
  • ジャンル:時代小説
  • ページ数:347

【解説】
父の急死により家督を相続、交代寄合蒔坂家の御供頭として、江戸への参勤行列を差配することになった小野寺一路。家伝の「行軍録」を唯一の手がかりに、中山道を一路、江戸へ――。浅田次郎がおくる、時代エンターテイメント。

【あらすじ】
文久2年(1862年)師走、参勤交代の全てを取り仕切る供頭の小野寺家の嫡男・小野寺一路は、国元、西美濃田名部郡の屋敷で父親が失火で命を落としたとの報せを受け、急きょ田名部へ戻る。
田名部の地を治める蒔坂左京大夫は無役の旗本で、石高は7500石と決して多くないが、大名と同等に扱われる交代寄合表御礼衆を務めるため、隔年の参勤を果たさなければならなかった。
殿様からの拝領屋敷を焼失したという大失態は家名断絶にも等しい不祥事だったが、参勤の出立が間近に迫っていたため、重臣の蒔坂将監や家老の由比帯刀の口添えにより、一路は家督を相続し供頭としての務めを果たすこととなった。
しかしながら、一路は江戸で生まれ育ち田名部の地を知らないだけでなく、まだ若く現役だった父から仕事について何も教わっていなかった。焼け跡から見つかった文箱から、先祖が記した約230年前の参勤の記録を見つけた一路は、古すぎて参考にならないと一度は諦めかけるが、旅籠で出会った易者の助言で、時代を経て省略されてきた古式床しい行列の作法を復活させようとする。
親戚からも家中の仲間らからも徹底して協力を拒まれる中、仕立てた羽織一式を人目を忍んで届けてくれた許嫁の国分カオルに初めて会う。
つつがなく務めを終えるようにと祈ってくれた美しいカオルに心を奪われた一路は、行列を何事もなく成功させ、その暁にはカオルを娶りたいという思いを一層強くさせる。

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