チヨ子(文庫本)/年代流行
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- 著者:宮部みゆき
- 発行日:2011年7月12日
- 出版社:光文社
- ジャンル:ホラー、ファンタジー
- ページ数:244
【解説】
表題作を含め、超常現象を題材にした珠玉のホラー&ファンタジー五編を収録。個人短編集に未収録の傑作ばかりを選りすぐり、いきなり文庫化した贅沢な一冊。収録作品は『雪娘』『オモチャ』『チヨ子』『いしまくら』『聖痕』。
【あらすじ】
雪娘
わたし・前田ゆかりは小学校時代の友人達に呼ばれ、友人のうちの一人・山埜靖の経営する店に行った。店は私の故郷にあった。店に行く途中、且つて仲が良かった少女・橋田雪子のことを思い出した。彼女は、12歳の時に殺されていて、今はもう会えない…。
オモチャ
商店街の角の玩具屋のおばあさんが死んだ。老衰死なのに、おじいさんが絞め殺したという噂が立った。噂をネタにして楽しんでいるテレビ局などの人達に悩まされている中、おじいさんは急死してしまった。その後から、商店街に変化が起こる…。
チヨ子
わたしはアルバイトで着ぐるみを着ることになった。一見薄汚く見えるその着ぐるみには、不思議な力が宿っていた。それは、着た者が人の姿を見ると、いずれも玩具やぬいぐるみの姿に見えるものであった…。
いしまくら
娘がこの間近くであった殺人事件とそれにまつわる幽霊の噂を調べるので、協力してほしいと言う。石崎は不承不承調査の手助けをするが…。
聖痕
わたしは千川調査事務所を経営している。今日やって来た依頼人・寺嶋庚治郎は奇妙な依頼をした。寺嶋の息子・和己は寺嶋の別れた妻に虐待され、それを苦にして、彼女とその同居人を殺した。和己は出所した後自分がどう報道されたのか調べた。事件が「自衛の殺人」であったことから、インターネットの世界に彼を褒め讃える者達がいた。彼らのうち一部は、和己を死んだことにし、和己が「黒き救世主」となって不幸な女子供を救っていると信じていた。それを気にした和己は、黒き救世主が起こした「御業」とされる事件・事故を調べる。
ある事件を調べている最中、和己が黒い救世主を見たと言った。依頼の内容は、事件のこと、和己が見たもの、何でも良いから調べて欲しいというものであった…。