聖者の行進(ドラマ)/年代流行
- 放送期間:1998年1月9日~1998年3月27日
- 放送日時:金曜日(22:00~22:54)
- 脚本:野島伸司
- 主題歌:命の別名、糸(中島みゆき)
- 放送局:TBS
- 出演:いしだ壱成、酒井法子、広末涼子、安藤政信、雛形あきこ、松本恵、渡辺慶 ほか多数
【解説】
野島伸司の、強い人間だけが生き残ることの出来る現代社会に対するアンチテーゼ作品。
水戸事件(水戸アカス事件)を基にしたもので、題名は純粋な心を持つ知的障害者達を聖者になぞらえるとともに、ドラマ内で彼らが演奏するジャズナンバー「聖者の行進」からとられている。
【あらすじ】
知的障害を持つ青年・町田永遠(とわ)は、知的障害者が働く竹上製作所に住み込みで働く事になった。そこで廉、鈴、妙子、歩、辰雄の五人と出会う。製作所では日常的に従業員への暴行が行われており、人間らしい生活も満足に出来なかった。そんな中、彼らの楽しみは高校の音楽教師・ももに楽器を教わり演奏する事だった。
ある日、永遠はももの勤務する高校に通うありすのPHSを偶然拾う。電話を通して心を通わせていく永遠とありす。デートの約束を交わした2人だったが、ありすは会って初めて永遠が知的障害を持つと知る。初めはショックを受けありすだったが、永遠がありすの事を好きで彼女の好きな曲「星に願いを」を一所懸命練習している事を知った事で次第に彼の優しさに気づいていくのだった。
ある日、ももは廉の持つ高い音感能力を知る。廉に大検を受けるよう薦めるもも。しかし、廉には工場を離れられない理由があった。同じ両親を失った妹、鈴のそばにいないといけない。その使命感から彼はずっと知的障害を持つふりをして工場で働いていたのだった。工場での暴行は徐々に激しさを増してゆく。そんな折、振りかざされた角材から永遠を守ろうとした鈴が視力を失ってしまう。