パソコンの歴史/年代流行
日本におけるパーソナルコンピュータ(パソコン)はその黎明期においては主に米国からの輸入品とその互換機によって占められていたが、次第に独自アーキテクチャの製品を製造・販売するようになり、発展途上の処理能力に乏しい時期には日本語処置に独自の漢字表示機構を必要とするなどした事情から一時代を築いた。
1970年代
●1975年
米MITS社が、世界初のパーソナルコンピュータ「ALTAIR」(組み立てキット)発売。
●1977年
精工舎(現:セイコー株式会社)が国産初のマイコンを発売。
(パーソナルコンピュータの原型と言える型のコンピュータ)
米アップル社がApple IIを発売。世界初のベストセラーとなる。
●1978年
東芝が日本語ワープロ「JW-01」を発売。
パーソナル用途向けのより安価なコンピューター(いわゆるパソコン)が各社から発売される。
(シャープMZ-80K、日立ベーシックマスターMB-6880、NECPC-8001)
●1979年
NECが「PC-8001」発売。8色のカラーと最大80文字×25行のテキストを表示できる。
1980年代
●1980年
のちにMS-DOSと呼ばれる16bitマイコン用OSが開発される。
アイコンの概念を導入したGUIとマウスを備えたワークステーションが発売される。
●1981年
16ビットの「IBM PC」が登場して世界的にベストセラーとなる。
三菱電機が国産初の16bitパソコン「Multi16」を発売。
表計算ソフトはLotus 1-2-3、ワープロソフトはWordPerfect(日本では一太郎)が普及した。
●1982年
16ビットCPUを採用して長くベストセラーとなったPC-9800シリーズが登場。
●1983年
ホビー用途を中心に1980年代は8ビットパソコン全盛時代となった。
8ビットゲーム機ファミリーコンピュータ発売。
MS-DOS 2.0 発売。
ソニーから初めて3.5インチのフロッピーディスクを内蔵したSMC-777が登場。
●1984年
MS-DOS 3.1発売。ネットワークに対応。
アップルが発売したMacintoshはグラフィカルユーザインターフェースの概念を大きく普及させた。
IBM PC/ATパソコンの登場で、この規格が今後の世界標準になる。
MS-DOS 3.0 発売。
●1985年
Macintosh向けにMicrosoft Excelが登場。
PC-9800シリーズに日本語入力システムとして一太郎が搭載。
ビジネス用途を中心に 16ビットパソコンの出荷台数が増加。
Macintosh用にPost Script対応プリンタが登場。DTPの普及に貢献する。
●1987年
シャープが16ビットパソコン「X68000」発売。ユーザーがゲームを開発できた。
富士通が初の32ビットCPU80386を採用し、従来機の2倍の処理速度を持つ「FM R-70」を発売。
Windows 2.0 発売。
●1988年
MS-DOS 4.0 発売。
東芝がノート型パソコン「ダイナブック」を発表。A4サイズで重量2.7kgというコンパクトさ。
NTTがISDNサービスを開始。
●1989年
富士通が初のCD-ROMを搭載した「FM TOWNS」を発売。
東芝が発売したDynabook J-3100SSが世界で最初のノートパソコンである。
初のカラー液晶ラップトップパソコンNEC PC-9801LX5C発売。
1990年代
●1990年
日本IBMがソフト的に日本語表示を可能にするOS「DOS/V」を発売。
当初Macintosh用のソフトだったWordがWindows版に登場。
●1991年
GUIを使ったWindows 3.0が発売。
MS-DOS 5.0 発売。
ティム・バーナーズ・リー氏WWW(World Wide Web)開発。
NECが初めてのカラー液晶ノートパソコンPC-9801NC発表
●1992年
AT互換機の大手コンパックが国内市場に参入。
高エネルギー加速器研が日本で最初のホームページ発信。
●1993年
Pentium(60/66MHz)発売。オンチップ・キャッシュを搭載したことで、処理速度は従来の約2倍になった。
ホームページ閲覧ソフト(ブラウザ)「Mosaic」が開発され、インターネット人口が爆発的に増加する。
●1994年
Windows NT3.5発売。
●1995年
GUIを大改良したWindows 95が発売。( MS-DOS 時代から Windows 時代へ)
WebブラウザIE(Internet Explorer)を標準装備。
Java言語が公開される。
米Lotus社がIBMに買収される。
●1996年
Google 創業者のラリーとサーゲイは共同して BackRub という名前の検索エンジンを開発。
●1997年
Pentium II発売。クロック速度が233MHzから450MHzにまでが上がった。
●1998年
Windows98発売。
アップルがiMacを発売。全てUSBで接続できる仕様とした。
「INSネット64サービス」を開始。
CATVによるインターネット接続がスタート。
Pentium III発売。クロック速度500GHz~1GHz。
2000年代
●2000年
Windows2000 Professional発売。
Windows Me発売。
Pentium 4発売。クロック速度1.4GHz~
●2001年
Windows XP発売。(32ビット版と64ビット版が提供)
MacintoshのOSがMac OS Xとなった。
NTTがBフレッツ(光・IP通信網)サービスを開始。
●2003年
初の64ビットパソコンであるPowerMac G5(PowerPC 970を搭載)が発売。
Apple が Safari 1.0 を発表。
●2004年
IBMによるパーソナルコンピュータ事業のレノボへの売却や、ゲートウェイによるeMachinesの買収。
モジラ財団(Mozilla Foundation)が Firefox 1.0 を公開。
●2005年
Pentium Dを発売。Intel社のPentium 4の後継となるデスクトップ向けのCPU。
プロセッサコアが2つ内蔵された「デュアルコア」構造になっており、従来のプロセッサの2倍近い性能を発揮する。
●2006年
Core 2 Duoを発売。米Intel社のPentiumシリーズの後継にあたるCPU。
●2007年
Windows Vista発売。
●2008年
ネットブック一大ブームの先駆けとなったASUSTeK社製ネットブック「Eee PC」が販売。
アップルが日本で iPhone 3G を発売。
●2009年
日本初Google Android OSを搭載したスマートフォン、「HT-03A」が発売。
Windows 7発売。
●2010年
アップルが日本で iPad を発売。
NTTドコモがLTE方式の商用移動通信サービス「Xi」を開始。
●2011年
iPhone4S発売。世界各国で爆発的なヒット商品に。