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大奥/年代流行

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大奥
  • 作者名:よしながふみ
  • 連載誌:MELODY
  • 出版社:白泉社
  • 単行本:10巻

【解説】
物語の舞台は日本の江戸時代をモデルとした世界。男子のみが罹る謎の疫病により男子の人口が急速に減少し、儒教思想など当時の概念はそのままであるが、社会運営の根幹や権力は男から女へと移っていく世界を江戸城の大奥を中心に描く。

【あらすじ】
関東の田舎のある村で一人の少年が熊に襲われ、山探しをした男たちによって虫の息の状態で家へ帰ってきたが、間もなく息を引き取る。直後、少年の周囲の若い男たちが次々と高熱を出し、真っ赤な発疹を全身に発症して亡くなっていく。
そしてその奇妙な病は数年後には関東一円にまで伝染していった。後に「赤面疱瘡(あかづらほうそう)」と呼ばれる病は、「男子にのみ感染」「ある一定年齢までに感染すると命が無いが、歳が高ければ助かる確率が高い」という事以外対処法も治療法も発見されず、男子の人口は凄まじい勢いで減ってゆく。やがて男子の比率は女子の約4分の1で安定したが、このことにより社会は激変した。
男子はその生存率の低さから、子種を持つ宝として大切に育てられ、貧しい家々に生まれた男子は金持ちの町人や婿の取れない貧しい家に種馬として貸し出されて金品を受け取り、中には遊郭(花町)で安い値で体を売る。高貴かつ裕福な家々に生まれた男子もまた、宝として大切に育てられて婿へ行く。
もはやかつての婚姻制度は機能不能となり、婿を取ることが出来るのは「武士階級や富裕な商人・庄屋などにのみ許された特権」になっていった。そして女子が労働力の担い手となり「あらゆる家業が女から女へと受け継がれる」ようになる。江戸城でも3代将軍徳川家光以降、将軍職は女子へと引き継がれそして、大奥は将軍の威光の証であるがごとく、希少な男子を囲い美男3000人が将軍に仕える男の城となっていた。

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