2019年 新語・流行語大賞/年代流行
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ONE TEAM(年間大賞)
9月から11月まで開催されたラグビーW杯日本大会では、予選プールを4連勝して日本ラグビー史上初となる決勝トーナメント進出を果たした。リーチ・マイケル主将を中心に、7カ国15人の海外出身選手を含む31人がONE TEAMとなった戦いぶりに、日本中が熱狂した。
計画運休
8月の九州北部の大雨や10月の台風19号など今年も豪雨災害が相次いだ。特に台風接近時など災害が予想される時には、安全の確保と混乱防止を図るため、鉄道の「計画運休」が定着しつつある。それでもなんとか出社しようと駅で何時間も行列を作る様子が話題になった。
軽減税率
10月の消費税増税で税率は10%に引き上げられたが、「食料品」と「週2回以上発行される新聞の定期購読」には8%の軽減税率が適用される。しかし、アルコール飲料と外食は軽減税率の対象外で、同じコンビニ弁当でも「持ち帰れば8%、イートインコーナーで食べれば10%」の複数税率が混乱を招いている。
スマイリングシンデレラ/しぶこ
「しぶこ」の愛称で知られるプロゴルファーの渋野日向子選手(21)。ルーキーイヤーの2019年8月の「AIG全英女子オープン」で海外ツアー初挑戦にして初優勝を果たした。海外メジャー大会で日本人が優勝したのは、男女を通じて1977年の樋口久子さんに次いで史上2人目、42年ぶりの快挙。プレー中にもはじける笑顔や、駄菓子を食べる天真爛漫(らんまん)な様子が人気を呼んだ。
タピる
台湾発祥の「タピオカドリンク」の大きな粒と太いストローが「映える」と、若い女性を中心に大流行。「タピる」「タピ活」などの派生語が生まれた。一方で、繁華街では飲み残しのポイ捨てが問題となった。
#KuToo
日本の企業が女性だけにハイヒールやパンプスの着用を強いる服装規定をなくそうと呼び掛けるムーブメント。セクハラ被害の告発・撲滅を目指す「#MeToo」にならい、SNS上でハッシュタグを付けて拡散した。「靴」と「苦痛」を「me too」の音に引っ掛けている。授賞式で提唱者の石川優実さんは、「ヒールの否定運動ではなく、女性も同じ労働環境、境遇でチャレンジさせてほしいという運動だ」とその意義を訴えた。
〇〇ペイ
現金以外で代金を支払うキャッシュレス決済の中でも、○○ペイと呼ばれる「QRコード」決済が急拡大している。10月の消費税増税に伴い、政府が中小の小売店などでキャッシュレス決済した人にポイント還元する政策を実施したことで、普及に弾みがついた。PayPay、LINEペイなど各社も独自の高い還元率キャンペーンを実施するなどしてしのぎを削っている。
免許返納
高齢ドライバーの自動車事故が相次いでいることから、警察庁や自治体などが高齢者に対して免許返納を呼び掛けている。東京・池袋では、2019年4月に87歳の男性がアクセルとブレーキを踏み間違えて暴走、母親と3歳の娘が死亡する事故が発生。連日ニュースで大きく取り上げられたこともあり、警視庁管内では5~10月の半年間の返納者数が前年同期比の倍近い3万8436人に上った。
闇営業
人気お笑い芸人が振り込め詐欺などの反社会的集団の会合に参加していたと報じた写真週刊誌「フライデー」のスクープをきっかけに、多数の芸人らが事務所解雇や謹慎処分となった。所属事務所を通さずに仕事を受け、報酬を受け取っていたことから「闇営業」と呼ばれる。
令和
新天皇の即位により平成の時代が終わり、「令和」がスタートした。4月1日に新元号を発表した菅義偉官房長官が「令和おじさん」の愛称で呼ばれるようになったほか、令和婚、令和の怪物など派生語も登場した。元号の出典が日本最古の歌集である「万葉集」であることも大きな話題になった。