オレたち花のバブル組(文庫本)/年代流行
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- 著者:池井戸潤
- 発行日:2010年12月3日
- 出版社:文藝春秋
- ジャンル:経済小説
- ページ数:367
【解説】
絶好調ドラマ『半沢直樹』(堺雅人主演)原作本第2弾! 東京中央銀行のバブル入行組・半沢直樹に押しつけられた「頭取命令」――それは巨額損失を出した老舗ホテルの再建。銀行内部の見えざる暗躍、金融庁の「最強の検査官」との対決。出向先での執拗ないじめ。次から次へと襲い来る逆境を、半沢はおのれの正義で迎え撃つ。オレたちは絶対に負けられない。まとめて面倒みてやる。やられたら倍返しだ! “バブル組”の男たちのプライドが胸を熱くさせる。
【あらすじ】
大阪支店から東京中央銀行営業第二部次長に栄転した半沢直樹は、法人部管轄の老舗ホテル「伊勢島ホテル」の再建を押し付けられることになる。同族経営の伊勢島ホテルは、羽根夏彦専務らが経営再建のため、正義感の強い経理部長の戸越茂則を追い出して実権を握り、社長の湯浅威をも追放しようとする動きを起こしている。しかも、二百億円の融資後、莫大な損失が出たことを東京中央銀行側が把握できないのに、ライバル銀行が把握していたなどの不可解な事実が見つかった。
そんな中、銀行に金融庁検査の通知が届く。主任検査官・黒崎駿一により、ホテルの経営再建計画が進まず融資の回収がおぼつかないと判断されると、融資の判断責任が問われ、倒産防止のため数千億円の引当金が命じられる。銀行の信用問題と業績悪化とを憂慮した頭取の中野渡が、半沢に申し分のない再建策作成を命じる。
一方、半沢と同期の近藤直弼は、出向先の中堅電機メーカー「タミヤ電機」で総務部長に就任し、融資を求めて、東京中央銀行銀行京橋支店に日参していたが、支店長らは近藤と別の銀行出身のため言を左右にして応じない。さらに社長の田宮基紀や部下の経理課長野田英幸らから執拗ないびりに遭う近藤は、野田の不正な裏帳簿を見つけた怒りから、敢然と田宮らに立ち向かう。
湯浅は、従来の殿様商売を捨て、中国や香港、台湾方面の顧客の開拓とITを導入した斬新な再建策を示す。半沢は渡真利忍、戸越、近藤、新聞記者の松岡らの助けを借りて調査を続けた結果、損失は以前から銀行側が把握していたことばかりか、田宮に用途不明の三千万円が京橋支店より融資されていたことも浮かび上がる。
半沢と別行動で社内の不正を追及していく近藤に怒った田宮は、京橋支店長の貝瀬郁夫に、近藤の出向解除を申し出る。だが、三千万円の行方を捜すうち、意外にも、東京中央銀行上層部の影が浮かび上がってくる。
やがて、金融庁検査の日。万全の再建策を用意した半沢は、黒崎と対峙するのであった……。(参照元Wikipedia)