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羊と鋼の森/年代流行

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羊と鋼の森
  • 発売日:2015年9月11日
  • 著者:宮下奈都
  • 出版社:文藝春秋
  • ページ数:243ページ

【解説】
ゆるされている。世界と調和している。それがどんなに素晴らしいことか。言葉で伝えきれないなら、音で表せるようになればいい。ピアノの調律に魅せられた一人の青年。彼が調律師として、人として成長する姿を温かく静謐な筆致で綴った、祝福に満ちた長編小説。

【あらすじ】
北海道の山深い村で、自然と共に育った少年、外村(とむら) 彼が17歳の高校生の時、たまたま教師から、放課後訪問者が来るので、体育館の鍵を開ける様、頼まれる。それは、何となく高校生活を送ってきた外村にとって、自分の一生を左右する運命的な出会いの瞬間だった。誰が来るのかさえ知らされずに、鍵を開けに行った外村だが、そこでピアノの調律師・板鳥(いたどり)と出会い、音の景色を奏でる様な見事なピアノの旋律に、一瞬にして魅せられ、板鳥に弟子入りを乞う。
しかし板鳥は、弟子を取るような分際ではないとし、調律の学校へ通うことを勧め、外村は2年間の専門学校生活を終え、板鳥の勤める小規模な楽器店で、調律師として働くことになった。楽器店に入社するも、超多忙の板鳥とはなかなか会う機会もなく、七年先輩の柳(やなぎ)に付き、顧客のピアノの調律作業に同行し、実地研修を送る。羊の毛で出来たフェルトのハンマーが鋼の弦を叩くと、ピアノは音を奏でる。本作タイトルの由来でもある。
ピアノを弾ける訳でもない外村は、音が狂ってしまったピアノを音階通りに戻すことさえ難しさを感じ、加えて様々な個性を持つ顧客の希望する音を、忠実に再現することには、困難を極める。
なかなか会えない板鳥からは「焦ってはいけない。ホームランを狙わず、こつこつと日々を送ること」そして「この仕事に正しいかどうか」という明確な基準、正解は無いことをアドバイスされる。

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