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傍聞き(文庫本)/年代流行

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傍聞き
  • 著者:長岡弘樹
  • 発行日:2011年9月15日
  • 出版社:双葉社
  • ジャンル:ミステリ
  • ページ数:218

【解説】
娘の不可解な行動に悩む女性刑事が、我が子の意図に心動かされる「傍聞き」。元受刑者の揺れる気持ちが切ない「迷い箱」。女性の自宅を鎮火中に、消防士のとった行為が意想外な「899」。患者の搬送を避ける救急隊員の事情が胸に迫る「迷走」。巧妙な伏線と人間ドラマを見事に融合させた4編。表題作で08年日本推理作家協会賞短編部門受賞!

【あらすじ】
迷い箱
元受刑者を受け入れる更生保護施設「かすみ荘」の施設長・設楽結子は、自転車の飲酒運転で女児を死なせてしまった入所者・碓井が遺族から受け取った「(娘と)同じように苦しみながら死んでください」という手紙のことが気にかかっていた。結子の伝で再就職が決まった碓井だったが、前年の女児の命日にも命を断とうとした過去があり、今年もその懸念があったからだ。

899
消防署員の諸上将吾は、愛息を亡くし気落ちしている同僚のことが気がかりだった。ある日、諸上の自宅の近所から出火の通報が入り急行すると、諸上が仄かに想いを寄せるシングルマザーの新村初美宅にも延焼していた。初美は仕事に出かけていたが、まだ生後4カ月の彼女の娘が家に残っていると分かり、彼に救助を任せる。だが、乳児が一人家に置き去りにされていたことから、別の疑惑が頭をもたげる。

傍聞き
漏れ聞き効果、信じさせたい情報を別の人に喋って、それを聞かせること。刑事・羽角啓子の自宅裏手に住む老女が居空き窃盗事件の被害に遭う。間もなく、かつて啓子が捕まえたこともある窃盗の常習犯、横崎が逮捕・拘留されるが、留置場の横崎から啓子に面会の申し込みが入る。留置管理係の立ち会いの元、横崎に面会すると、横崎は自分は犯人ではない、真犯人を知っていると言う。

迷走
結婚を間近に控えた救急隊員の蓮川は、逆恨みで刺された検事の葛井の救急搬送に当たる。葛井は、蓮川の婚約者で上司・室伏の娘でもある佳奈が車椅子生活になった交通事故の加害者を不起訴にした検事だった。葛井の搬送先を探す中、事故の加害者だった医師の増原にも搬送の連絡を取る。その搬送中、室伏がなぜか救急車を迷走させる。葛井は重傷ではないものの、蓮川は気が気でない。果たしてこれは、増原を不起訴処分にした葛井への復讐なのか。(参照元Wikipedia)

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